Ryo_tinの物語

ニートなのに時間が足りない

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この世界には魔物が存在し人は生き残るために魔物の脅威に立ち向かい犠牲を出しながらも少しずつ繁栄をしていた。
そんな世界で男は戦魔をしている彼女に養ってもらっていた。

その男の名は涼。

しかしある日、涼はこの場所に行って待っててほしいと彼女に言われ一時間ほど待つも涼は何かがおかしいと思い家に戻ってくる。
しかし家の中には物の一つもなかった。涼は現実を受け止められず空の家で1日待つも彼女は帰って来なかった。
絶望した涼は導かれるようにある山に登る。
その山は魔物が多く棲みついていたが襲われもせず涼は山頂に辿り着く。
山にはとある言い伝えがあった。魔物だらけの山の山頂に誰にも抜けない剣があると。
山頂には誰も近寄らない山と言われているにもかからず壇や仕切りがあり剣の周辺が円を描くように掘られ階段らしきものも存在し、壇の真ん中にはが刺さっていた。

そして涼はその剣を抜いた事から物語が始まっていく。

剣を抜いた涼は理解した。この剣には力があると。
しかし力を手に入れても悲しみや苦しみは消えず涙を流し、ついに涼はその剣で自分の腹を貫いた。痛みはなく血も出てはいない。
すると剣は光り輝き涼は倒れた。涼が目を覚ますと居場所は変わっていなかったが左手には黒い刀を持っていて隣には自身と同じ見た目の人物がいた。
その人物の右手の近くには白い剣があり涼は起き上がり、その人物を観察しているとその人物も目を覚ました。

 

男「お!?まさか分離したのか!」

 

涼「お前はまさか…」

 

光の涼「ああ、俺はお前の光の部分だ!てか情けないと思わないのか!養われているくせに素っ気無い態度してよ。挙句の果てには彼女に捨てられ絶望するって自業自得だろ!...何か反論あるか!?」

 

涼「…」

 

光の涼「立てよ、戦うぞ」

 

涼「なんでだ」

 

光の涼「俺達の力試してみたいだろ?」

 

涼「…そうだな」

 

お互い自分自身の力を知るために、二人は剣を構えると辺りは静寂に包まれる。
すると二人は走り出し二つの剣が重なり空気が揺れる。
最初こそ互角だったが涼が押しはじめ涼は勝利する。
全力を出し疲れ果てた二人は地面に背を付いた。

 

光の涼「はぁ…はぁ…やっぱ勝てんか」

 

涼「はぁ…はぁ…俺にこんな力が」

 

光の涼「分離しなければもっと強いんだろうけどな」

 

涼「そうなのか」

 

光の涼「さぁそろそろいくか」

 

涼「どこにだ?」

 

光の涼「ふもとだ」

 

それから涼と光の涼は話しながら山のふもとまで下りる。

 

涼「俺は彼女の事好きじゃなかったのかな」

 

光涼「どうだろうな、まぁどっちにしても彼女に寄生しようとしてたのは間違いないな」

 

涼「くっ…どうして俺は生まれてきてしまったんだろうな」

 

光涼「俺は意味もなく生まれてきたものなんてないと思うけどな」

 

涼「...お前名前は?」

 

光涼「さあ、俺はお前から分離した光の部分だ」

 

涼「ん~じゃあ晃輝とかどうだ?」

 

晃輝「何のひねりもないけどまぁいいか」

 

剣が刺さっていた山のふもとに着く。

 

晃輝「さぁここらへんでいいかな」

 

涼「何がだ?」

 

晃輝「ここに住もう!」

 

涼「いや、無理だろ...」

 

晃輝「仕方ないだろ」

 

涼「せめて屋根が無いと」

 

そう言って涼は地面に鞘の先を置くと地面から家が作られていく。

 

晃輝「まじかよ」

 

涼「...まじか」

 

そうして涼と晃輝は山のふもとに出現させた家で暮らすことになった。山のふもとに家を建てた後、涼と晃輝は空腹になり狩りに出かけた。

 

晃輝「彼女の事は忘れろ、な」

 

涼「あぁ...」

 

晃輝「まぁ良かったよ。あのままお前一人だったら間違いなく闇に堕ちてただろうからな」

 

涼「...そうかもな」